不動産のツボ HP版 <おもしろ情報 編>

新築・増改築工事
住宅ローン
おもしろ情報
購入・売却ノウハウ
不動産業界で働く

Ads by google

<延納・農業相続>

バブル経済の頃、相続税対策が流行していました。

全国的に地価が上昇したため、大都市に限らず、地方の農家なども相続税に苦しめられました。

バブルの頃は、高齢の地主が入院すると、不動産屋が花束を持って見舞いに来るものでした。

「相続税支払いの為に田を売る際は当社に任せてくださいね」 という願いが込められているのです。


さて、一般的には「農家」とは、農地を3反以上持っている事と認識されています。
厳密には正しくないのですが。例えば小作人はこの限りではないし、その他にも例外があります。

農地の状態で坪100万円とすると、最低規模の3反農家でも9億円の資産を持っているワケです。

夫婦+子供2人=合計4人 の標準世帯で、名義人が夫、その夫が死亡した場合、

9億円-控除8000万円=8億2千万円 が相続税の課税対象となります。

便宜上、評価額も9億円で計算します。この例の場合、相続税額は3〜4億円くらいではないかと思います。
  が、おおざっぱな予想額ですので詳しくは税務署や税理士にお尋ねください。

最小規模の農家でも相続税額は数億円なのですから、相続税対策が大流行したのも当然です。
実際にはもっと小規模の農家もたくさんありますし、地方圏では土地の評価はもっと低いでしょうが。

一部の農家は勤労意欲をなくし、一部の農家はマンションを建てたり、店舗用地として貸したり、

一部の農家は相続税支払いのために土地を売り、 土地を売った金にまた税金がかかったり、

・・・と、日本中が大混乱していました。


地主たちの相続税対策が大流行すると、 今度は国が、なんとかして相続税を取ってやろうと

「”相続税対策”対策」の新しい法律を作ったり、と、 いたちごっこになりつつありました。


しかし、農家には合法的最終兵器があったのです。

「田は田のまま残す。先祖からの土地は絶対に売らない。でも税金は払えない」

という農家にも 相続税を払わなくても済む方法もありました。 それが農業相続です。

相続後も20年間、農業を続ける事を前提に、下記の通りに土地を評価して相続税を計算するのです。
但、20%は無条件で処分可などの制限緩和規定もあり。正確には1反ではなく、1000uだと思われます。

田 1反 83万円の評価
畑 1反 54万円の評価

これは1995年当時の評価額です。また、この評価額が全国一律なのかどうか私は存じません・・・。
ちなみにこれだと、たとえ田を10反=1町=3000坪相続しても、 相続財産の評価額は830万円ですから、
相続税は一切、かかりません。(控除があるからです。標準世帯の場合、8000万円まで無税です)

但、この農業相続の場合、 登記簿にもその旨登記されるので、

「とりあえず農業相続にしておいて、後で売ってしまおう」 という作戦も通用しません。

農業をやめれば、相続時に遡り、利息上乗せで税金を取られることになりますから大変です。

大都市で広大な農地を持っている人は ほとんどがこのパターンです。


農業相続後 約20年経過という地主を知っている人は、事前に打診してみると良いかもしれません。

ほとんどの農家は、あまり金にならず儲からない米や野菜を汗水垂らして作るより、

土地を売ったり貸したりして、濡れ手に粟で現金が欲しいものだからです。


また、相続後20年も経つと、次の相続も脳裏をよぎります。

「自分が死んだら、今度は息子が同じ苦労を・・・」 と思うと、何か対策をしようと考えるものです。

相続してから売るより、相続前(つまり自分が生きているうち)に、

土地を一部処分しておく方が税金面で有利ですから、売ろうと思っている地主は多いはずです。 2007/09


90年代半ばに施行された生産緑地法等により、条件の詳細は変わりましたが、大筋では農業相続の趣旨は不変です。
飽くまで、このような趣旨の法律がある事を紹介するための記事ですので、詳細は税務署等で確認してください。

一般的な農家の定義(都道府県によって若干異なるかもしれませんし、上掲の通り、厳密には間違いですが。)
農地を3反以上所有・軽トラック所有・選挙権が有ること等が条件で、農家台帳(又は小作人台帳)に記載された者。
1反=300坪=991.736u ですから、3反=900坪=約2975u。

ブログ版 不動産のツボ <
不動産のツボ HOME
> 壁の内部に恐怖の・・・

inserted by FC2 system