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<ある旧家の売却ドラマ その3> 権利書を預かり、古井戸を埋め、地蔵の魂抜き

(つづき)何とか希望価格で売れましたが、抵当権の設定総額は売却価格を超えています。

もちろん借金の総残高は確認済みで、 売却価格より1580万円も少ない額でしたので、

これ以上の借金を重ねない限り、決済時に抵当権は全部抹消できます。


なお、「売買価額より抵当権設定額の方が大きい」という、このようなケースでは、

買主⇒売主への 手付金を保全するべきなのですが、

売主の金利負担を減らすため、手付金は高金利のサラ金への返済に充当しました。


そして、手付金の保全の代わりに、当社で権利書を預かるようにしました。

不動産登記法では、 権利書(正式には”登記済み証”と言います)が無くても、

保証人を二人付け、保証書を添付すれば 登記申請できることになっています。

但、保証人にも条件があります。誰でも保証人になれるワケではありません。


ですから権利書を預かるというのは 100%安全な方法とは言えないのですが、

既に結婚して家庭を持つ息子さん、娘さんの居所も分かっていましたし、

しかも娘の嫁ぎ先は大金持ちだったので、まず大丈夫だと考えました。


1ヵ月後、 無事に決済が終わり、物件を買主に引渡しましたが、

それ以降も売主に立ち会ってもらう行事がありました。


買主はその物件を分筆し、 数軒の新築分譲をするつもりでしたので、

既存建物を解体するのはもちろんですが、敷地内に井戸とお地蔵さんがあったのです。

井戸には霊が住むと言われています。 勝手に埋めたりすると、祟りがあるそうです。

これは広く知られている迷信(?)で、売主がこういう立会いを断る事は普通はありません。

また、仏壇や墓石と同様、 お地蔵さんも移動するときには 魂を抜くという行事が必要です。


私は井戸埋めやお地蔵さんの魂抜きの経験がなかったので、 勉強のため、立会いました。

実際は、地鎮祭のお祓いと似たような形式で、 特に新鮮さはありませんでしたが・・・、

非科学的なようですが、こういう行事はやるべきだと私は思っています。


また、解体後の状況も覗いてみましたが、尋常でない程の大きな基礎が残っていました。

昔のRC造(鉄筋コンクリート造)のせいか、基礎は異常なまでに頑丈に作ってあったのです。

これは古家を買って新築を考えている人は 覚えておくといいと思います。

RC造は、自重を支えるために 構造材料の90%を費やすのです。

つまり、かなりムダの多い工法と言えます。個人の住宅には過剰品質でしょう。


そのため基礎も大きく、撤去すると費用が膨らむので 買主の業者は基礎をそのまま残す事にしました。


さて、 売主さんは近所の借家に引越しましたが、 私は何度かその住まいを訪問しました。

売却した持家も、 売却後に引っ越した借家も見ましたが、家の中は荒れ放題です。

家の中にはノミやダニが居そうで、座布団に座るのも気持ち悪くて嫌なほどでした。


経験上言えることは、 お金に困って売却する人は例外なく、家の中が散らかっています。

「家の中が散らかっている⇒お金に困っている」 とは限りませんが、その逆は正しいのです。

即ち、 「金に困っている⇒家の中が散らかっている」 のです。

本当はまだ続くのですが、とりあえずここまでで一旦、止めておきます。
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