不動産のツボ HP版 <おもしろ情報 編>

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<地価は誰が決める?>

毎年、地価公示がある。

2007年春には、「六本木の地価は前年比18%UP」とテレビでも言っていた。

具体的に”○○%アップ”、 とテレビで言うのを聞くたび、私は笑ってしまう。


いったい、誰が地価を決めているのか?

実は一般の人が驚くような決め方をする場合があるのだ。


広く信じられているのは、 実際の売買事例に基づいているという事だ。

だが株式と違い、不動産は相対取引なので、市場で売値を示して競りをするのではない。

実際にいくらで取引されたかなど、当事者しか知りえない。 それをどうやって政府が知るというのか?


不動産業者の加入するレインズ(不動産流通機構)には、

業者が関わった取引事例を登録するシステムがある。

しかし、手間暇かけて事例を登録したところで 業者には何の見返りもない。

だから、登録する業者などほとんどない (大手には登録する業者もあるらしいが)。


地価を調査するのは、不動産鑑定士の仕事だ。

だが、実際に地価公示に関わる鑑定士は、役所に指定された鑑定士事務所だけなので、

正確な取引価格を調べきれるワケがない。(この”指定”も癒着がありそうで胡散臭い)

 

なぜ、ここまで言い切れるか、 私の体験を紹介しよう。

私が働いていた会社はけっこう大規模な分譲地をアチコチに持っていて、

1つの区画が1年で完売できないほどの大きさだった。


ある日、ヘンなオッサンが分譲地に来て「この辺の地価を教えてくれや」と偉そうに言ってきた。

当時、私もイケイケ営業マンだったので、汚いオッサンに命令口調で 「教えろ!」と言われても

「ハイハイ」と下手に出る気などサラサラない。


ただ、どこで客とつながっているか分からないので、 適当に誤魔化して追っ払おうとしたが

この一般客を装ったむさ苦しいオッサンはなかなか引き下がらない。

(このオッサン、一般人ではないな・・・  少なくとも何かの業者に違いないぞ)

と思った私は、こう言ってやった。

「ここの分譲価格をライバルに教えるワケにはいかないんですよね〜。フフフ」

すると、そのオッサンは、ようやく身元を明かした。

「実は私は不動産鑑定士なんだけど・・・。 この辺りの地価を調べているんだけど、
 売買事例がないので調べられないんだよ。  このままだとマズイ事になるから
 ひとつ・・・何とか・・・教えてほしいんだけどね・・・」

と、観念して名刺を出し、下手に出てきたので、土地の値段を教えてやることにした。


但し、今後の分譲がやりやすくなるように、15〜20%高い値段を言ってやったんだけどね・・・。

 *高い地価で公示されれば、分譲地も高く売りやすくなるから、との安直な発想です。


その後、地価公示で新聞に掲載された地価は、 私が教えた値段そのままでした! 2007/11

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