不動産のツボ HP版 <新築・増改築工事 編> |
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<自由設計・フリープランの家> 新築一戸建て分譲には 「建て売り」と「売り建て」があります。
モデルハウスとしての意味もあり、 お得な価格設定となっています。 または特別仕様・機能を無料サービスなど、特典付きが普通です。
最大のメリットで、マイホームへの夢が大きい人ほど、 間取りに関する要求が多いものです。 |
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新居を買う決意をした人たちは それぞれに理想のプランや仕様というものを持っています。 いわゆる「仕様」については、個人の夢・希望なので 他人がとやかく言えるものではないのですが、 しかし、間取りについては 営業マンと話をすればするほど、 理想を打ち砕かれるお客さんが多いです。
複数のパターンを提案しても納得しないお客様には、自身で間取プランを考えて持って来る人も多くあります。 しかし、間取りプランを一般消費者が考えると、 物理的に建築不可能な間取りプランができるのが常です。
直線で上がりきる階段なら、1間尺5寸(=1.25間)は必要です 。 1回曲がる(90度)階段なら、1間半。 2回曲がる「回り階段」なら2間必要。
厳密には 「踏み面」・・・踏む板面の長さ や 「勾配」・・・・・傾斜角度 などによる規定があり、 あまりに急な階段は違法建築となってしまいます。なお、違法建築には住宅ローンが融資されません。 とか、 廊下が多すぎて各室が小さくなってしまうパターン。
「廊下が多いのが”ゆとり”というものだ」 との考えを払拭できない人が多い。 (或いは所謂「田の字の家」など)
建物面積が延べ28坪の家なのに、 廊下の面積合計が8坪(=16畳分)のプランを作ったりする人も居ます。 すると、LDKや和室が小さくなって”ゆとり”のない家ができてしまいます。
すなわち、構造計算(家の強度、特に耐震性)をクリアできないパターンが多く出来上がってきます。
物理的には可能でも、柱の位置も考えないと 1階と2階の柱がいわゆる「股」になり、 強度的に不安があります。 他にも、 通し柱が少ないのも、 強度に影響を与えかねない重要な点です。
境界からの距離、軒の出幅なども絡んでくるので、 少しは勉強しないと計算ができないのです。 敷地が狭い都会では、 この「採光計算ができない=間取りを作る能力ナシ」 と言っても過言ではなく、 採光が足りないと建築確認が下りないので建築が許されないし、もちろん住宅ローンは借りられません。
間取りに関する要望を担当者に伝え、 担当者と2級建築士とにプランを考えてもらう事です。
「では一度、ご自分でプランを作ってみてください。 それを建築士に見てもらいますから」 と。 すると、 ほとんどの人が1週間で「力作」を考えてきます。
「階段がつながってませんね」 「壁がずれています」 「筋交い少なすぎ、許可が下りません」 「採光が取れません」 など 、即指摘していくと、 やっと「妥協も必要だ」と理解しはじめるようになるのが施主の常でした。
方眼紙に間取りを書いてみて、 1階と2階がピッタリ合うかどうか、 重ねて透かして見る と分かりやすいです。 ぜひ、やってみてください。
そこそこの規模の分譲業者なら、建売だからといって手抜きすることは まずありませんが、不安なら 施工現場の近所や分譲業者の地元で、その評判を聞いてみるのも良いでしょう。2008/1/2 |
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